かころぐ

旅行記録と日記と漫画の感想。ネタバレもあります。

祝島・長島(山口県熊毛郡上関町)2022.12

 

祝島(上関町) 練り塀の通り

 12月某日、ふと気になって祝島ホームページを見てみると……

  「2022年11月1日より、観光客や釣り客も含めて、祝島への来島自粛のお願いが解除されることになりました。
ただし、来島される際には、感染防止対策(PCR検査や抗原検査、マスクの着用など)を徹底するようにお願いします。
」(2022.12.19時点)

 広島に来てから2年弱、行きたかったけどもなかなか行けなかった祝島がついに観光客の受け入れを再開するようになりました。嬉しい!万全の感染防止対策をして万難を排して祝島に行ってきました。

 祝島行きの船は1日3往復。うち2往復は柳井市柳井港まで乗り入れています。祝島に行くだけなら柳井港から乗るのが楽なのですが、せっかく上関に行くので室津半島の郵便局もめぐりたいし、室津港から乗ることにしました。室津港発は10:00ですが、四代簡易郵便局にも行きたいので四代9時着、広島市内から四代まではおよそ100kmあるので逆算して5時頃に出ればまあ間に合うかなと見積もって出発。しかし当日は寒気の残りで雪がちらつく有様、国道2号も五日市や玖波のあたりはうっすら雪が積もってるし風も強いし大方分かっていたこととはいえこれはキツい。国道188号に抜けるまで全く油断できませんでした。休憩で入ったすき家南岩国店が天国のように感じました。

 閑話休題

 室津半島から上関大橋を渡って長島の先端にある四代にはちょうど9時に到着。さて簡易郵便局は……と思って四代の集落の方を見てびっくり。狭い路地に家が建ち並んでいて迷路みたいで素敵。たまに見かけますね、豊島(広島)とか。グーグルマップとにらめっこしつつなんとか簡易郵便局にたどりつき旅行貯金をして白井田に向かいます。四代の港で出会ったおじさまに「兄さん広島から来たんかい!すごいなあ!」と声をかけられ少しお話し、雪の中で寒い暗い心細い中の運転だったのですこしのやりとりでも心が温まります。

 

四代(しだい)の街並み もうちょっと細い路地もあります

四代簡易郵便局 散策しているうちになんとか発見

四代バス停 室津からのバスは1日4往復

 白井田に行った理由はというと長島郵便局があるからです。郵便局基準で大体は行動しています。室津港10時の船に乗れないと本末転倒なので、長島郵便局に寄ったら即室津港へ引き返すかな~と思って白井田の地区に入ったらあまりの素敵なロケーションに立ち尽くしてしまいました。え?こんな素敵な景色があるのか。そしてすぐに引き返さないといけないのか……自分の好きな要素が詰め合わせの町でちゃんと散策してみたかったです。四代も合わせて。これは宿題ですね……

白井田地区(長島郵便局前)

長島郵便局 海の目の前の郵便局って素敵

 名残惜しいですが室津に戻ります。祝島行きの船は四代にも寄るのですが、駐車場があるかわからないのと四代は抜港の可能性があるので無難に室津から乗ります。港は道の駅上関海峡の裏にあり、立派な切符売り場もあります。室津祝島930円のきっぷを買っていざ祝島行き「いわい」に乗り込みます。

 

室津港 立派な切符売り場と待合所があります(道の駅裏)

手売りのきっぷでいざ祝島

「いわい」船内(帰路) 電光掲示板もあります

「いわい」外観(祝島港)

祝島港待合所 室津と同じく豪華です

 室津から祝島まではおよそ40分。風が強いので瀬戸内海といえどそこそこに揺れますが無事到着。港にはきれいなお手洗いもあるのでここで済ませるのが良いと思います。

 祝島は周囲12.7kmとそこそこ大きめの島で、人口は2022年11月時点で298人だそうです(『シマダス』、祝島ホームページによる)。島の形がハートマークに見えることからハッピーアイランドとも呼ばれているそうです。確かに祝島という名前も合わせて縁起がいい。

 祝島といえばなんと言っても練り塀ですね!祝島では至る所で見られますが、ほかの地域ではほとんどお目にかかれないらしいです。祝島の練り塀は練った土や石を積み上げたものの表面を漆喰で固めたもので、風雨から住居を守れるようになっています。松崎などで見られるなまこ壁と違う点は模様が秩序立っていないことでしょうか。なまこ壁は壁面に平瓦を貼ってその継ぎ目に漆喰で固めているので秩序立った模様になっていますが、練り塀は土とか石とかだからそうはなりにくい、みたいな。その辺は推測でしかないですが、そんなような気がします。

練り塀の通り1

練り塀の通り2

祝島郵便局 車は集落中を通るのが難しいのでカブメイン

 民宿くにひろさん併設の祝島観光案内所でお土産を買ったり祝島の観光情報を聞いたりしてから祝島観光に向かいます。1日しか休みが取れなかったので日帰りですが、八島祝島四代白井田上関全部含めた上関町がっつり観光を泊りがけでやってそのときは祝島に泊まりたい。切に思います。今回は港の周りしか回れていないので……それでも2時間はあっという間でした。まだ回れていないところがたくさんあるのでまた行きたいと強く思っています。本当に。

 練り塀の通りを歩いているとびっくりするほど落ち着くんですよね。なんなんでしょう。漆喰の白も無機的な白じゃなくて有機的な白なのとか漆喰と石や土のコントラストがなんか落ち着くように見えるとか?言葉で説明するのは難しいですが、とても気に入っています。そして練り塀は携帯の待ち受けにもしています。デザイン的にも最高です。

高台から港方面を臨む

 練り塀を満喫し、祝島郵便局で旅行貯金をした後はちょっと高台の方へ出てきました。港の南東側の神社から祝島小学校へ向かう途中で撮影したものです。祝島小学校ですが、平成28年3月から休校だったところ、令和3年4月からまた開校したそうです。祝島の港にも祝島小学校の学校たよりが張られていましたが、明るいニュースを見るとこちらの心も明るくなりますね。

 

祝島の観光案内図 ハートの形をしていることがわかります

祝島観光案内図(拡大) 港の位置が光明寺から移ったのが特徴

 祝島にはレンタサイクルもあります。集落内は徒歩の方が絶対にいいですが、島を一周するなら自転車の方がいいと思います。以前は港からレンタサイクルまでほぼ直結だったらしいですが、いまは港の移転でちょっと離れてしまいました。とはいえ、徒歩数分なので誤差みたいなものです。次行くときはレンタサイクルしよう。

 そんなこんなしていたらぼちぼち船が出る時間になったので名残惜しいですが祝島を後にします。すごい強烈なインパクトを残した島なので、また行かねばの思いがすごい強いです。

 

室津灯台

 室津からはまた上関大橋を渡って次は戸津簡易郵便局に向かいます。が、その前に上関大橋手前にある室津灯台に寄りました。灯台と橋のコラボが素敵です。タイミングがいいとこの海峡を船が通ることもあり、もっと素敵になります。 

戸津(へつ)簡易郵便局

戸津の町1

戸津の町2

 最後にだいぶぶち込んでくれました戸津地区。道路右折した瞬間に固まってしまいました。えーなにこれすごい良い……上関町、最初から最後まで”好き”を詰め込んできてくれます。こんな素敵な街があったとは……実は上関町は2回目で、その時もだいぶ好き!ってなったのですが、もっと好き!ってなりました。最高。

 すごい充実した上関町散策でした。テンションハイで広島に戻りましたが、ぜひともまた行きたいです。切に。

 最後に一昨年に行ったときの写真も載せます。この時はバスでの訪問でしたが、上関大橋の上で写真撮れたりととても楽しかったです。

上関港郵便局

長島側から臨む上関大橋

上関大橋から撮影した室津

上関大橋から撮影した上関港