※2018年3月に訪問したときの情報を基に記述しています。現状とは異なる点がもしかしたらあるかもしれませんがご了承ください。
年度末年度初めで仕事が火の車になったと思ったらいつの間にか最後に記事を掲載してから2か月が経っていました。ここしばらくは島めぐりもお休み状態でストックも尽きてきたので、過去に訪問した島々を掲載していこうと思います。
今回は十島村、トカラ列島にある悪石島に行った時のお話です。当時はあまり島めぐりに興味があったわけではなく、奄美大島に住んでいる先輩のところに遊びに行くついでに寄れそうな面白そうな場所に行きたいなあということで悪石島訪問を試みたという副次的なものでした。しかし、この悪石島訪問を機に島めぐりって面白い!となり以後島めぐりに没頭していく……ようになったので今からすると思い出の島でありはじまりの島でもあります。(もっとも、2018年度の一年間は卒論でほぼ動けなかったので本格的に始動するのは2018年度末からとなりますが)
2018年3月26日、当時は関東の大学にいましたのでそこの大学同期と羽田空港から鹿児島空港経由で鹿児島港に向かいます。途中鹿児島空港から市内までの道が混雑しており、乗船する「フェリーとしま」の鹿児島港発は23時なのでまず大丈夫なはず……でもあまり遅れすぎると鹿児島市内で晩御飯を食べる時間が……とちょっとやきもきしましたが大きな遅れにはならずに鹿児島市の中心部にある天文館に到着しました。ここで鹿児島名物のむじゃきの「しろくま」を晩御飯に食べて(晩御飯にはちょっと甘いチョイスですが)いざ鹿児島港に向かいます。
鹿児島に着くまで全く知らなかったのですが、この航海が「フェリーとしま」の最終航海でした。フェリーとしまは鹿児島港から十島村の島々を経由して奄美大島の名瀬港まで1週間に2往復しますが、フェリーが入れ替わる関係?で私たちの乗る便の次の便は運航なしらしく、もし帰りの船に乗り遅れたら1週間悪石島に滞在という少々スリリングなことになってしまいます(もちろん、宿の方はその辺承知で声をかけてくださります)
船内にはお土産を取り扱っている売店(ほかの島は分かりませんが、悪石島に商店はない)や食堂などありなかなか快適に過ごせます。悪石島までおよそ10時間、雑魚寝ではありますがそこまで人数も多くなかったためのんびり広々とスペースを使いながら悪石島へ向かいます。
悪石島小中学校に勤めていた先生が人事異動で去るタイミング?の船だったそうで紙テープの演出が盛大にありました。こういうのを期せずして見ると嬉しくなりますね。
見た感じ観光目的で悪石島で下船したのは我々くらいでした。まあ、そうでしょうね……
悪石島の集落は港から小高い丘を登った先にあります。この丘までの坂道が中々勾配が急で苦労するという……
やっとこさで島の集落にたどり着きました(基本は民宿から送迎があるはずです)。悪石島には商店の類は全くありませんが、自動販売機はあります。それでもかなりすごいかも。
悪石島といえばお盆の「ボゼ」で有名ですが、訪問したのは3月なので今回は縁がありませんでした。
なので(?)ボゼはないですが、今回は島内を観光します。とはいってもスポットとしては限られますが、ちゃんと見るべきところはあります。
島の東端にあるノンゼ岬にやってきました。この日は天気も悪くなく、ちょうどいいお散歩になります。岬からは大海原を一望できてかなり気分が良いです。
悪石島には簡易郵便局があります(当時は十島村内に簡易郵便局もない島がありましたが、現在は各島に設置されているはずです)。悪石島を選択した理由の一つが”簡易郵便局があるから”なのでここも忘れず訪問します。ポストの取集時刻が「出港日の6時」というのはなかなかほかに見ない表記ですね……局員さんにもとても親切にしていただいて記憶に残っています。”鹿児島・悪石島”いいですね……
そして!悪石島には!温泉があります!最高!!
港のちょっと先なので、集落から見るとまた丘を下っていく必要がありちょっと大変……ではありますが、温度も高めで大変気持ち良かったです。休憩室で扇風機にあたりながら島のおじさまと話していたら、集落まで歩くのは大変だろう、集落まで車で送ってやろうということでお言葉に甘えて集落まで送っていただきました。汗を流したのにまた汗かくところだったので大変ありがたかったです。またこの温泉のためにも悪石島に行きたいなあと強く思っているところです。というか休憩室があるのがありがたすぎる……
なんと悪石島には海中温泉もあります。干潮のときは熱く、満潮のときはぬるいので干満の間を狙って入るべし!だそうですが、さすがに水着は持ってきていないし今回はスルー……
晩御飯をいただいてからはまた集落の中心部へ出て夕陽を眺めていました。集落は書いてあるように高台の上にあるので遮るものは雲くらいできれいな夕陽を眺めることができます。こういうのがいいんですよね。
陽も沈むと悪石島には街灯はないので文字通り真っ暗になります。ほかに何も音は聞こえないただただ暗闇です。ちょっと不安にはなりますが、慣れてきたら逆に落ち着いてきました。何の情報もないのがとても好きです。
翌朝の船は7時発、乗り遅れたら大惨事なので早めに宿に戻ってゆっくり休みました。船でもたくさん寝たはずなんですが、ぐっすり寝つけてしまいましたね……
翌朝3月28日。無事起きられたので鹿児島に戻ります。そして「フェリーとしま」の最終航海となります。
次の船は一週間後ということで、そこそこの人が船に乗り込んでいたのが印象的でした。
途中中之島で15分くらい停泊し、下船しても可とアナウンスがあったので下船して売店で少しお買い物をしました。さすがに郵便局に行くのはギャンブルすぎてやりませんでしたが……期せずしてフェリーとしまの最終航海の便でしたが、各島もフェリーとしまの惜別横断幕をやっていたりしていいもの見れたな、と内心ガッツポーズでした。
口之島を出港すると次は終点の鹿児島港までおよそ7時間の船旅です。年度末や次の便まで1週間あることもあり、各港での遅れが着々と重なって40分くらい?口之島出航時点で遅れていましたが、別に問題はありません。寝たり寝たり夕陽を眺めたりしながら鹿児島までの船旅を楽しんでいました。
19時前に鹿児島港に到着。悪石島から11時間半の船旅でした。
初めての夜行フェリーで離島&島旅でしたが、年度末やフェリー入れ替えのタイミングもありとても印象に残った旅になりました。いやあめっちゃ楽しかった……
この日は鹿児島に泊まって翌日はチェックアウトギリギリの時刻まで沈没した後桜島観光して奄美行きのフェリーに乗船しました。また記事にするかも……しれないし、しないかもしれません(写真をあまり撮ってなかった)