保戸島に行ってきました。初瀬戸内海以外回です。
『シマダス』を読んでいて面白そうな島だな……と思っていたのですが、いかんせん大分県の南部だと2泊は必要だしそこまでの休みが中々……ということで行けずにいました。しかし、よくよく考えればカブくんでなら1泊で弾丸できるのでは?ということに気付き、物は試しということで行ってみようということになりました。
保戸島へ行く船は、津久見港から1日5往復。2~3時間に1便あり、割とアクセスしやすい島だと思います。ただし、島内に宿はありませんので、保戸島17:30発の最終便には乗る必要があります。私は津久見14:20発に乗りましたが、消化不良でしたので津久見11:00に乗るのがいいと思います。保戸島島内でお昼も食べられるし。島も一周できます。
広島を日付変わったタイミングで出発し、途中大分県内を郵便局巡りしながら津久見港には13:40に到着しました。計画通りです。途中国道2号から国道376号を経由して国道9号に入りましたが、国道376号、岩国から山口までで車を3台くらいしか見かけませんでした……国道2号みたいに車どおりが多いわけではないからそこはストレスではないけれど、街灯すらなかったのは怖かったですね……
港で往復分のきっぷを買って出発です。保戸島までは片道880円、往復1760円です。保戸島までは25分の船旅です。
船は「ニューやま2」と「マリンスター」の2艘運航となっています。「ニューやま2」は保戸島のほか無垢島へ向けても運航しているのでその兼ね合いだと思います。
船の中で仮眠をとり、保戸島に到着。「すごっ……」と思わず声が出てしまいました。保戸島はマグロ漁で栄えた島で、もっとも人口が多かったときは島内に3000人もの人が住んでいたということですが、島には平坦な土地が極端に少なかったため、海沿いから山への傾斜地に3,4階建ての建物がひしめくように建てられました。そのためこのような迫力のある景観になっています。これが見たかったんですよね、天気も良かったし行けてよかった……
ちなみに保戸島の地価は大分市内の繁華街並みまで高かった時期もあったそうです。今となっては信じられませんが、漁協の近くでお話ししたおじさま方曰く学校にも1000人、病院にもお医者さんが常駐していてスナックが11軒もあったそうです。いまは食事処は1軒のみ、仕出しの弁当屋が3軒あるのみです。今はマグロ漁船も少なく、この時期はふぐの一本釣りをしているところが多い、ということでした。漁協のところにはふぐ1kgあたり7000円の文字が!夜景はまるでイタリアのナポリのようであると言われていたらしく、宿がない今となっては確かめることはできませんがその光景はありありと想像できました。
所狭しと住宅が建てられているので、集落内の道はまるで迷路みたいになっています。練り塀はないけど祝島みたいですね、こういうのは歩いていてとても楽しいので好きです。そして保戸島といえば、日本一狭い県道こと、大分県道612号です!
船で車は運べないのですが、運べたとしてもこの道を通るのは困難です。カブくんでも走れはするけどちょっと……という感じです。そもそも終点の接続が階段なのでUターンするしかないんですが。幅の広い海沿いの道やもう一個山側の道じゃなくてこの道が県道に指定されているのは何か理由があるのでしょうか、気になります。
島には郵便局があります。簡易郵便局ではありません。フェリーに乗っている人数見て思いましたが、保戸島は現在でも人口数百人いるそこそこ活気のある島です。なので直営のままなのですかね。風景印も設置されているので記念押印しました。
意匠は保戸島の風景、マグロ、碇。保戸島って感じでいいですね。
保戸島は南西側にある中ノ島と陸続きでつながっています。中ノ島に渡ったらちょうど大きい船が止まってて保戸島らしいなと思ったのでパチリ。奥の保戸島の集落も映っててお気に入りの一枚です。
右側には保戸島小学校・保戸島中学校があります。全校生徒は3人ですが、津久見から通っている生徒さんもいるみたいでびっくりです。
中ノ島は津久見市の四浦地区と非常に近く、半島の先っぽが見えるくらいなのですが、現在は繋がっていないため四浦地区から保戸島に行くには津久見の市街地に戻って船に乗る必要があります。繋がったら便利だろうなあ、と思いつつ、津久見の中心部から四浦地区は結構難儀な道なので、いまの船で25分よりかは確実に所要時間はかかるでしょう。それでも、いざという時のために架橋されていたら便利ですよね……架橋の計画があるかは知りませんが、私もカブくんを保戸島で走らせたいものです。
漁協前に一時停止の標識があったので写真に撮っていたらおじさま方から「兄貴!どこからきたん?」と声を掛けられ。しばらくお話しをしていました。前述のとおりですが、保戸島の昔話を聞けてとても面白かったです。保戸島に一軒あるお食事処に行けなかったことを話すと(要予約・津久見にたどり着けるかなんともだったので今回は断念…)「もったいないなあ!あそこの料理は美味いし女将さんも親切ですごい量が多いぞ!」と教えてくれたので再訪を誓いました。津久見でひゅうが丼は食べたのですが、やっぱり食べるなら保戸島で食べたいですしね……
そこで「もうそろそろ船が出るから今回は無理だと思うが今度来たら展望台に登ってみるといい、豊後水道を一望できるぞ!」とも教えていただきました。港の案内板を見ると、今回は距離的に厳しいですが何個か展望台があります。行きたかった…!晴れの日を狙って、ひゅうが丼と一緒にリベンジしなければいけませんね。
おじさま方と話していたら船が出るまで40分とかになってしまいました。名残惜しいですが別れを告げて、集落の上の方を散策します。
坂!坂!坂!楽しい!けど道に迷いそう!!
結構な急勾配です。割と疲れる。でも楽しい。時間が無限にあったらすべての階段制覇したい……保戸島、やっぱり2時間45分じゃ足りませんね。4時間欲しいし朝の便で保戸島に渡って最終便で帰ってくるとかでも楽しめると思います。今度はそうしようかな……って思っています。展望台とひゅうが丼もありますしね。
保戸島からの最終便は「ニューやま2」ではなく、「マリンスター」での運航となります。シュッとして格好いい船ですね。乗船は20名くらいとそこそこ多かったです。
保戸島に宿がないのはもったいないとも思いますが、どうしても体調とかの問題は仕方ないですね……次は津久見か佐伯に宿を構えて、保戸島リベンジを含めたあのあたりの島めぐりをしようと思っています。