かころぐ

旅行記録と日記と漫画の感想。ネタバレもあります。

舳倉島(石川県輪島市)2023.7

 

舳倉島らしい風景(舳倉島灯台舳倉島愛らんどタワー)

 夏休みは4泊4日で奥能登を周遊していました。最大の目的は今回記事にした舳倉島です!

 舳倉島は輪島の市街地から北方50kmにある島です。土地柄渡り鳥にとっては格好の休憩場所となるため、バードウォッチャーにとっては聖地みたいな島で渡りの時期にはたくさんのバードウォッチャーが島を訪れるみたいです。では渡り鳥のいない真夏になぜ舳倉島を訪問したかと言いますと……

 冬は全然船が出ないからです。1月はドックの関係で3週間欠航、それ以前にどうしても海の影響を大きく受ける航路のため、冬の日本海のしけによりひたすら欠航となるわけです。令和2年度の就航率は12月19.4%、1月6.7%(ドック抜きにしても2日/10日?)、2月28.6% そして仮に運航しても大揺れになることは容易に想像できます。そのため、一番可能性がある真夏にチャレンジと相成ったわけです。まあそれでも7月の就航率は64.5%、8月は80.0%……日本海に前線伴った低気圧がいようものならまず欠航ですね。

 もちろん舳倉島チャレンジには何日か必要なので、輪島2泊珠洲2泊と運航が決定してからも乗船に間に合うところに宿をとりました。

 

 広島から輪島へは、鉄道で金沢か穴水まで行ってバスが王道だと思いますが、今回は東京で開催されたツユのライブに行った後に羽田から能登まで飛行機で向かいました。ANAがセールをしててそっちのほうが安かったのと、能登空港を使ってみたかったのと、広島に帰ってまた出直すより経済的なのとでメリットたくさんだったからですね。

 

kakoyuu.hatenablog.com

 記事はこちら。買ったグッズ類も全部リュックサックにまとめて能登空港へ。そして空港で車を借りて輪島へ向かいます。

 舳倉島へ行くには酔い止めはほぼ必須なのに忘れてしまう大ミスをしてしまいましたが、道中のドラッグストアで酔い止めを買い事なきを得ました。翌日のお昼も買って、輪島の宿で次の日の朝を待ちます。能登地方は太平洋高気圧に覆われて能登地方の波の予想は0.5m→1.0m、まず大丈夫なはずですが……

へぐら航路 輪島港の営業所

へぐら航路 輪島港の営業所内部


 

へぐら航路の乗船券と離島カード

 大丈夫でした。良かった~~~~!!!大丈夫だとは思っていてもいざ結果を見るまではどきどきしてしまうものです。

 乗船券購入時には「お昼は用意されていますか?」と聞かれました。舳倉島にはお店の類は全くないので、乗船前に飲み物含め購入しておく必要があります。島内の民宿では予約すれば昼食を出してくださるそうですが……これは、今後の課題です。

 私は空港から車で輪島市内に行く途中のスーパーマーケットで購入しました。輪島市内にもコンビニは何軒かありますが、港からはそこそこ距離があるので注意が必要です。

 出航までしばらく時間があるので輪島朝市を見学していました。ふぐの干物めっちゃ美味しそ~~~とかこの器欲しいな~~~とかいろいろ思っていましたが、悩んだ結果お茶碗とか食器を数点購入しました。いまも我が家の食卓で活躍してくれています。

輪島朝市

 

へぐら航路 フェリー希海 輪島港にて

フェリー希海 座席

フェリー希海 船内

 さて、船に乗り込みます。観光客っぽい人も私のほかに何人か乗っていました。

 座席前のネットにはエチケット袋があったり、トイレの前には「気分が悪くなったらトイレじゃなくて外で!」とあったりもう揺れる予感がします。

 

へぐら航路 フェリー希海 舳倉島港にて

 なんとかなりました。輪島を出てしばらくは穏やかでしたが、一気に波が高くなったような印象です。寝るのが一番ですね……

 写真の右上に見える電光掲示板にびっくりしました。舳倉島についても往路の時刻を掲示していましたが、これはありがたいです。特にこの航路は冬と夏で舳倉島の発時刻が変わるので。

 

舳倉島

 さて、舳倉島の散策をします。写真を見てわかるように、雲一つない快晴で日射がめちゃくちゃ強いです。帽子持ってきてよかった。

 舳倉島は周囲5.2km、ほぼ平坦な小さな島で、1周1時間程度で散策することができます。舳倉島着は10時半、発は15時なので滞在時間は4時間半なので時間としてはいい感じです。まずは島の中央部にある「へぐら愛らんどタワー」に向かいます。

舳倉島散策の看板

 港から少し進むと舳倉島散策の案内板があります。これはありがたい。

舳倉島駐在所

 駐在所はありますが、常駐しているわけではなく連休や夏季など観光客が多く見込まれるシーズンのみの駐在になっているそうです。でも常駐ではないとはいえちゃんと駐在所があるのはいいですね。ない島も普通にあったりするのを考えると。

 

へぐら愛らんどタワー 入口

へぐら愛らんどタワー 奥が舳倉島灯台

 島を縦断する道路をつっきってへぐら愛らんどタワーに到着しました。もともとは舳倉島簡易水道の高架配水塔で、渡り鳥や島の名所、島の地理などのパネル展示がされているスポットです。中は無人です。散策前に勉強となることも多いので、まず先にここに寄るのが良いと思います。

 

パネル展示の例

 へぐら愛らんどタワー内にある地理の展示です。舳倉島といえば渡り鳥ではありますが、個人的にはこちらの方が興味あるので結構熱心に見入ってました。一番上の階から展望スペースに行けるのですが、一時的か永続的かはわかりませんが立ち入り禁止になっていました。残念。

金毘羅神社

島の北側へ

龍神

舳倉島によくみられるケルン(石積みの塔)

龍神池をもっと近くから

昔の火口跡 龍神池の北側

 島の北側に出て龍神池にやってきました。舳倉島は火山活動でできた島です。一見すると龍神池が火口跡っぽく見えますが、これは正確ではなく実際には池の北側にある半弧状の湾が火口跡です。衛星画像とかで見ると納得しやすいです。

 龍神池は私が舳倉島で一番好きなスポットで、かれこれ1時間くらいはいたと思います。純粋に水辺が好きなのと、とんぼがたくさんいて楽しかったです。ちょっと岩場を下って龍神池のすぐそこまで行ったり、岩場に座ってお昼のパンを食べたりしながら日本海や池を眺めていました。でもやっぱり直射日光は厳しいな……

舳倉島のケルン

 舳倉島を散策しているとケルンと呼ばれる石積みの塔をよく見かけます。龍神の供養のためとか、島を少しでも高く見せて遭難を避けるために作られたとかなぜ建てられたかについていろいろな説はありますが、現在も海女さんが漁の目印としてケルンを活用しています。くれぐれも触れて壊さないように!!

 でも舳倉島って風がかなり吹きそうなのですが、風で崩れたりはしないのでしょうか?その辺考えて積まれているのかしら。

 

オニユリとケルン?

恵比須神社

島民の移動手段である三輪自転車

 龍神池から時計回りに港まで戻ります。途中に三輪自転車を見かけました。島内は診療所の車を除いては原則動力のある乗り物を使わないことになっていて、島民の方々はこの三輪自転車を利用して移動しているそうです。ぼーっと歩いていたら漁を終えたであろう海女さんとすれ違いました。お疲れ様です。

 

港から南方向を臨む

 港に戻ってきました。南の方の雲が元気ですね。

舳倉島灯台

 港からまた龍神池方面の道へ進んで舳倉島灯台へ。最高峰が12m(灯台の近く)と平坦な舳倉島にそびえたつ高さ34mの灯台です。文句なしの島内で一番高い建造物です。

 このように平坦な島なので遠方から島の目印になるようなものがないため、遭難が多発していたために建てられた灯台です。昔はケルンが果たしていた役割をいまは灯台が果たしているということですね。

 2005年までは海保の職員が常駐しており気象通報を送信していましたが、現在は無人化され気象通報は自動化されています。

 

地震津波早期検知網 舳倉島観測点

 次は龍神池から反時計周りに港へ向かいます。途中で気象庁地震津波早期検知網を発見しました。舳倉島にあるのか……と思いましたが、よく考えてみれば舳倉島並みにいい立地もなかなかないですね。

 

島の北西側へ

 奥にケルンが見えますね。

奥津比咩神社

 舳倉島の総本社である奥津比咩神社まで来たら、港までもう少しです。狛犬みたいな感じでケルンがいるのが興味深いですね。

奥津比咩神社の鳥居の近く

舳倉島らしい風景

 この写真が島内で撮ったなかで一番好きです。舳倉島っぽさにあふれていて。

港へ向かう

 三輪自転車の方が多いですが、普通の自転車もいくつかありました。

ラスト龍神

 港に戻ってきましたが、出航まで1時間くらいあったのでもう1回龍神池に寄りました。龍神池大好きなんですかね(そうです)

ケルンと龍神

 最後に龍神池とケルンをあわせて撮ろうと思いましたが、光の加減が難しい……

舳倉島のポスト

 舳倉島にも郵便局はありませんがポストはあります。安居島にもありましたね。

 10時半ということは輪島からの船が到着するタイミングですね。輪島から局員さんがきて回収するのか、島内に委託されている方がいるのかは定かではありませんが…・・

 基本的にどの島にもポストはありますね。見かけた記憶がないのは呉の情島くらいでは……

 

舳倉島からまたフェリー希海に

 いい感じの時間になってきたので、フェリーに乗ります。ずっと日射に晒されていたから冷房が気持ちいい…………

帰りの波

 帰りはそこそこ揺れました。力尽きて寝てたり起きたりしていましたが、起きると定期的に波がばしゃばしゃ襲い掛かってきます。これデッキに出るの無理では……幸い酔いませんでしたが、もう少し波が高かったら怪しかったかも。

輪島港に戻ってきました

 無事輪島に戻ってこれました。16時半でだいぶ早いですが、ひたすら歩いてへとへとになったので国道沿いにある寝豚温泉でひと風呂浴びてきました。日焼けてひりひりしたけどぬるっとしたお湯が気持ちよかったです、やっぱりアルカリ泉好き。

 翌日からは奥能登郵便局巡りをしましたが、このお話はまたのちほど。