先日買った、『成瀬は天下を取りにいく』『成瀬は信じた道をいく』を読みました。『成瀬は天下を取りにいく』は存在は知っていたものの、合わなかったらどうしようという謎の不安で買ってなかったという経緯があります。なぜ？今回『成瀬は信じた道をいく』も刊行されたということでえいやあの気持ちで買って読みました。
そうそうわたしはこういうお話が好きなんですよ！！！！なんで知ってたのにもっと早く買わなかったんだ！！！！！！！本や漫画のストライクゾーンはかなり狭い自信があるのですが、そのぶん？自分のセンスは自分相手には磨かれているはずなのでもっと自分を信じていいと思いました。
まず、成瀬のキャラがいいですよね。何よりも地元愛が強いところが好きです。西武大津店からきてゼゼカラにときめき祭の実行委員にびわ湖大津観光大使に……ひたすらにその大津愛を貫いている成瀬の姿にとても好感を持ちました。西浦をミシガンに招待するところとかフレンドマートでバイトするところとか、そういう愛を持っている人が好きなので、成瀬、好きだな……ってなりました。
それと最初の島崎パートから成瀬って泰然自若というか傍若無人というそういう感じなのかなーと思ってたんですけど傍若無人なのは変わらないけど結構気にはしているんだなとかそういうのあるんだ……というのもグッときました。成瀬の大きなことを百個言って一個でも叶えたらいいという主張も、見守っている島崎からしたらストレスもあるんでしょうが実際一個でも叶えたら実績として残るし（成瀬がどう思うかはわからないけど）素敵だと思うんですよね、まあ島崎も言ってたけどホラ吹きにはなるんですが。あと成瀬でとてもいいなーと思ったのは超がつくほど生真面目で律儀なところです。「コンビーフはうまい」の章で篠原からインスタの使い方とか教わってるところとかすごく気に入っています、アイコンの写真を撮りに湖岸に向かう成瀬を想像したら面白くなってきました。あの場面でちゃんと島崎のラインは入ってるのもいいです。本当にいいキャラをしています。本当に大津にデパートを建てるんじゃないかと割とマジで思っています。
どの話もかなり気に入っているのですが、特に気に入っているのは「膳所から来ました」「レッツゴーミシガン」「コンビーフはうまい」「探さないでください」です。「線がつながる」とかも後から読んで吉嶺稲枝の2人がこうつながってくるのか……となるのも好きです。「膳所から来ました」の島崎も徐々にノリノリになっていく感じ、「レッツゴーミシガン」はこういうの加古くん好きでしょ？と言わんばかりの構成で（好きです）成瀬は成瀬だけど西浦も良い奴だ本当に……ってなりますし「コンビーフはうまい」で篠原が少しずつ成瀬の影響を受けていく感じや「探さないでください」の巻末に相応しい（ほぼ）全員集合でのどたばた騒ぎ、いいですね……
直近で読んだからかもしれないですけど、特に「コンビーフはうまい」「探さないでください」の2つのインパクトがかなり大きく残っています。篠原のキャラが最初は「ん？」って思ってたんですけど芯があってとても強い人だし良い人だ……ってなってからは篠原も一緒に好きになりました。この話、出てくるのが善人ばかりなのも好きです。「探さないでください」では自分の好きな撮り鉄の道に邁進してるしこのまま篠原頑張れー！！！！って応援したくなりました。あとみらいと篠原で会話が盛り上がってる中島崎がもやもやしてるのも「そうだよなそうだよな」ってなりますし後で島崎が後で嫉妬してたことを恥じてたのも「そら仕方ないよ」と島崎を励ましたくなります。成瀬、あまり本人は自覚薄そうだけどみんなから愛されていて幸せな奴だな……って思いました。最初から最後まで成瀬は成瀬で、やっぱり成瀬好きだな……となります。年越し直前に帰ってきたときの「おう、島崎」も「成瀬ーー！！！！お前という奴ははーー！！！！！（誉め言葉）」と心の中で叫んでしまいました、最後まで成瀬でよかった……いいお話でした……
なんかすごい文章がまとまらないしもっと語りたいこともあるのですが、それは時間があればまた後日に回したいと思います。ないかもしれませんが、でも語りたい。
すごい自分の好みドストライクのお話でした。しばらく寝る前はひたすらこの2冊を読み返すことになりそうです。今後の成瀬の活躍をとても楽しみにしています！！！！
とりあえず今月の小説新潮に宮島先生のエッセイがあるので買おうと思います。川上先生と角幡先生も書いてるならなおさら買うしかないです。今気づいてよかった、のちのち悔しい思いをするところでした。楽しみ～
